2001年09月20日
三井化学、シンガポールで「タフマー」設備の起工式開催
年産10万トンプラントを来年12月に完成
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は20日にシンガポールのジュロン島で、同社の全額出資会社「ミツイ・エラストマー・シンガポール(NELS)」の主催によって、高機能エラストマー「タフマー」のプラント建設起工式を開催したと同日発表した。式典には、シンガポール経済開発庁のテオ長官をはじめ来賓多数が出席した。

 新設するプラント規模は年産10万トン。完工は2002年12月の予定。営業運転の開始時期は2003年4月となる見通し。総投資額は1億米ドルの見込み。これに伴い、三井化学グループの「タフマー」の総生産能力は既存の市原工場の設備と合わせて同20万トンとなる。世界トップの地位が一段と強化されることになりそう。
 
 「タフマー」は、ポリエチレンやポリプロピレンの対衝撃強度や柔軟性を飛躍的に向上させることができる樹脂改質材で、三井化学がコア事業の戦略製品として育成・強化に力を入れているものの一つ。最近は、優れた高分子技術力とマーケット開発力を生かして軽量の軟質成形材料としての育成にも成功しつつある。
 さらに今回、シンガポールに新たに生産拠点を設けることで、広くアジア市場全体における新市場の開拓を一段と加速していけることになると見られる。