2005年09月29日 |
経産省、来年度プロジェクトに「高度部材開発4テーマ」 |
実施体制固まる 川上から川下まで各段階の有力企業で構成 |
【カテゴリー】:行政/団体(新製品/新技術) 【関連企業・団体】:JSR、NEC、旭化成、旭硝子、旭電化工業、出光興産、宇部興産、カネカ、住友化学、住友精化、住友ベークライト、積水化学工業、大日本インキ化学工業、東亞合成、東レ、日産化学、日立化成工業、富士写真フィルム、富士通 |
経産省では、来年度施策の柱に「研究開発プロジェクトの戦略的推進」をかかげるとともに、国際競争力の強化をめざすテーマとして10項目を選び「研究開発10傑」として、効率的な研究開発を推進していく方針をこのほど決めた。 「研究開発10傑」には、製造産業局化学課・機能性化学品室が計画・準備してきた新規テーマ「高度部材の製造技術開発」が選定されたことで、とくに業界の関心が高まっている。 同省では、高機能プラスチックなどを提供するわが国の部材産業は「国際的にも高い技術力と競争力をもち、情報通信や自動車などの川下産業の競争力向上に貢献している」としているが、今後は川下のニーズにタイムリーに応えていくためにも「垂直連携型の技術開発」をめざす必要があるとしている。高度部材研究の実施体制づくりにあったっても、川上から川下までの各段階の有力企業で構成したという。高度部材関連の研究テーマと、これまでに固まった実施体制は以下の通り。 (1)革新的マイクロ反応場利用部材技術開発 ◇マイクロ波効果やマイクロ空間等の特殊反応場を融合させて活性種生成場と反応場を分離・制御し化学合成、プロセスの分野等に適用する。研究期間=5年、事業総額60億円。 ・実施体制=(企業)旭硝子、出光興産、宇部興産、カネカ、三協化学、昭和電工、新日鐵化学、住友化学、大日本インキ化学、東海ゴム、日本油脂、日立金属、富士写真フィルム、ミクロ電子、IDX、四国計測、和光純薬ほか。(大学・研究所)大阪大学、東京工業大学、産業技術総合研究所、高温高圧研究所。 (2)次世代高度部材開発評価基準の開発 ◇半導体材料開発に貢献する材料評価基準の構築と半導体に適用する統合的材料のソリューション技術の確立。研究期間=5年、事業総額30億円。 ・実施体制=(企業)JSR、住友化学、住友ベークライト、積水化学工業、東京応化工業、東レ、日産化学工業、日東電工、日立化成工業、富士写真フィルム、日立製作所、NEC、富士通。(大学)広島大学。 (3)超フレキシブルディスプレー部材技術開発 ◇ロールtoロールを可能にするフレキシブルなデバイス材料開発に貢献する部材技術およびプリント加工技術の構築とその評価基準の確立。研究期間=4年、事業総額38億円。 ・実施体制=(企業) 旭化成、クラレ、コニカミノルタ、JSR、住友ベークライト、大日本インキ化学工業、大日本印刷、東亞合成、東レ、凸版印刷、NEC、日立化成工業ほか。(大学・研究所)東京農工大学、産業技術総合研究所。 (4)先端機能発現型新構造繊維部材基盤技術の開発 ◇繊維状材料に対して微細な界面加工や複合化を行なうことで材料を高機能化し、革新材料を創出する加工技術の基盤を確立する。研究期間=5年、事業総額56億円。 ・実施体制=(企業)東邦テナックス、大日本インキ化学工業、共和テクノス、日本ケミコン、NEC、パナソニック四国、フューエンス、栗田工業、テルモ、日清紡、東洋紡、旭電化工業、住友精化ほか。(大学・研究所)東京工業大学、早稲田大学、滋賀県立大学、産業技術総合研究所。 |