2005年09月30日
塩ビの10月の対中輸出価格、860〜870ドルにアップ
需要期入りも追い風で4カ月連続の上昇
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:大洋塩ビ

 大洋塩ビはこのほど、中国の塩ビ樹脂加工企業各社との間で同樹脂の10月分の輸出価格交渉をまとめた。決着価格はトン当たりCFR860〜870ドルで、同社の希望がほぼ求められるかたちでの決着となった。

 これで同社による中国向け輸出価格は、4カ月連続の上昇となった。今年のボトムの6月の価格に比べると、改善幅は同150〜160ドルとなる。9月に対しては同60〜70ドルの値上がりである。需要期に入って中国の樹脂加工企業の多くが買い意欲を強めている点も視野に置いて強気で交渉に臨んだのが功を奏して最近ではめずらしい大幅な改善の実現となった。

 原料価格の高騰分に対処しての同社の価格修正は国内外とも順調に市場に受け入れられつつあるといえる。ほぼ同じタイミングで現地ユーザーと10月分の価格交渉を進めていた信越化学やカネカなどもおおむね同じレベルで決着した模様。