2005年10月05日
鉄鋼業界、2010年で年70〜80万トンの廃プラを処理
鉄鋼連盟がアンケート結果を中環審に報告
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:環境省

 日本鉄鋼連盟がこのほど中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会に報告したところによると、鉄鋼業界では2010年において年間70万トンから80万トンの廃プラスチックを製鉄プロセスで有効利用していく計画である。
 
 これは、同連盟が加盟各社を対象に実施したアンケート調査の結果明らかになったもの。2010年には、高炉還元剤利用やコークス炉化学原料化等によって70〜80万トンを処理する計画で、うち容器包装リサイクル法に沿って分別収集されるプラ製容器包装が50〜60万トンを占める見込みだとしている。
 また、廃タイヤやASR等も合計20万トン処理する計画であり、このため製鉄プロセスによる処理量のトータルは90〜100万トンに達すると説明している。他に材料リサイクルも4万トンを計画している。
 同連盟加盟の鉄鋼業界による04年度の実績は、製鉄プロセスによる廃プラスチック全体が36万トン、うち容リ法対象品が28万トン、廃タイヤ・ASR等が6万トン、製鉄プロセス全体の処理が42万トン、廃プラスチックの材料リサイクルが2万トンとなっている。計画通りいけば、これが2010年までに2倍に拡大されることになる。
 環境省の推定による2010年のプラスチック製容器包装の分別収集量は101万1,000トンとなっている。うち7万6,000トンは市町村が独自に処理する計画。したがって、指定法人の引き取り量は93万5,000トンということになる。今回明らかにされた計画通りいくと、その64%方が製鉄プロセスで有効利用されることになる。