2005年10月07日
BASF、新しいプリンテッドエレクトロニクス技術を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術(海外)
【関連企業・団体】:BASF

 BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は7日、大量生産が可能で、安価なリングオシレーターを印刷プロセスによって作ることに成功したと発表した。
 
 リングオシレーターとは、トランジスターで構成されるIC で、ブリンキングと呼ばれる周期的な電気信号を発生する。リングオシレーターは、クロック発生器として複雑な回路の多くに組み込まれている。
 
 同社は今回、作成に成功したプロトタイプを用いて、このIC が機能上問題なく作動することを確認した。フレキシブル集積回路を既存のオフセット印法や、グラビア印刷法で低コストに作成できる技術の確立に向け、大きな一歩となったとしている。
 
 BASFは、有機半導体を用いたプリンテッドエレクトロニクスの最先端技術の開発に力をいれており、ルーセント・テクノロジー社(本社:米国ニュージャージー州)のベル研究所および、プリンテッド・システムズ社(本社:ドイツ ケムニッツ)と共同プロジェクトを推進してきた。これは、シリコンを用いた従来のプロセスよりも、安価でシンプルに集積回路を作ることができるプリンテッドエレクトロニクス技術を開発することに狙いがあったが、今回の成果は、3社合同プロジェクトによるものだとしている。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1128667440.pdf