2005年10月07日

宇部興産の石炭灰造粒砂「ゼットサンド」に経産省局長賞

【カテゴリー】：新製品/新技術 【関連企業・団体】：宇部興産

宇部興産は7日、石炭灰を用いた人工地盤材料「ゼットサンド」が、経産省の「資源循環技術・システム表彰」で「産業技術環境局長賞」を受賞したと発表した。 　「ゼットサンド」は、石炭火力発電所等から発生する石炭灰(フライアッシュ)を造粒化した人工地盤材料で、路床・路体(盛土)・構造物の裏込めや埋戻し・河川築堤・土地造成向けなどに提供することで、石炭灰の有効活用による再資源化と、天然砂質土に替わる人工地盤材料としての利用により天然資源の保全を図ることができる。 　今回の受賞は、石炭灰の約90%を占める微粒子状フライアッシュの土木分野での利用がハンドリング性や環境影響への配慮から一部に制約されている課題を解決し、天然材料と同等の性能を有する人工地盤材料「ゼットサンド」を開発したことが評価された。 「ゼットサンド」の特長は以下のとおり。 (1)天然の砂質土や粘性土に比べて軽量で透水性が良い。 (2)原材料費が安価である。また、製造プロセスが簡単で、設備費・動力費も安く抑えることができる。 (3)人工地盤材料としての性能・品質について(財)土木研究センターから建設技術審査証明を取得している。 (4)原料となる石炭灰は、幅広い炭種のものを利用できる。 (5)石炭灰からの有害物質溶出を抑制する技術が採用されている。 「ゼットサンド」は、採用実績も着実に伸長しており、2005年度は地方自治体の公共工事用などに約3万トンの受注を既に確保している。今後も土壌環境基準に適合する安価なリサイクル製品として拡販を図り、2007年度には約8万トンの販売を計画している。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1128674006.pdf