2005年10月12日
極東でSMの定修が相次ぎスタ-ト
10〜11月に全設備の22%強が運休
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 日本、韓国、台湾の極東3地域でSM(スチレンモノマー)メーカーの定修が相次いでスタートした。10月初旬から11月末にかけて定修で運休するプラントは合計7基に達する見通しで、これに伴い極東全体の総設備能力の22%強が一時的に停止となる見込みだ。

 これによってSMのアジア全域の需給バランスはきわめてタイトなものとなる。一方では、高騰に転じていたベンゼンの国際相場を冷却することにもなりそう。

 10〜11月中にSMプラントの定修を実施するのは、旭化成ケミカルズの年産33万トンと同15万トン、日本オキシランの同42万トン、韓国・東部石化の同11万トン、同・BASFの同35万トン、同・YNCCの同14万トン、台湾・TSMCの同16万トンの各プラント。合計の年産能力は166万トンとなる。極東全体の総設備能力は同735万トンと見られているので、運休率は22%という計算になる。

 このため、向こう2カ月のアジア地域全体の需給バランスは極度に逼迫することになる。横ばい状態が続いてきた市況の上昇も確実視されている。