2005年10月14日
韓国やタイ勢が南米向けの樹脂価格を大幅アップ
ポリオレフィンをFOB1,200〜1,300ドルでオファー
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社筋によると、今週に入って韓国やタイのポリオレフィンメーカーの間で南米向けの輸出価格の大幅引き上げを表明するところが相次いで現われはじめた。
 
 中には、トン当たり1,200〜1,300ドルのFOB価格を提示するところも見られるという。アジアから南米までのフレートはトン当たり100ドルから130ドルと見られるので、CFR価格は同1,300〜1,400ドル半ばということになる。従来の平均を同200〜300ドル上回るレベルである。
 韓国やタイのポリオレフィンメーカーが、ここにきて突然南米向けの価格の大幅な引き上げを打ち出してきたのは、米国におけるポリオレフィンの生産量が他の石油化学製品と同様にハリケーンの襲来とFPCの石化設備の操業停止によって激減してきたため南米諸国でも品不足が一気に表面化してきたから。南米では、北米と同様にポリオレフィンにとどまらずPVCも極端に不足しつつあり、このため韓国やタイなどはPVCについても大幅な値上げを打ち出している模様。
 北米における石油化学製品の生産活動が回復するまでには数ヶ月かかるとの見方もあるので、北米と南米のこれら合成樹脂の相場は今後もなお騰勢が続く公算が高い。