2005年10月17日
中国からのポリオレフィンの引き合いが依然低調
韓国やタイは南米向けの価格の引き上げに精力集中
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 国慶節が明けて1週間が経過したが、大手商社筋によると、中国からの11月船積み分のポリオレフィンの引き合いは数量面でも価格面でも依然として低調のまま推移している。

 国慶節前に積み残しとなった10月分については、若干の底上げが認められつつあるが、11月積み分に関しては明確な価格と数量の提示を見送ってサプライヤの出方をうかがうユーザーとトレーダーが多いという。最大の理由は、これまで引き上げられてきた輸入価格の製品への転嫁が遅れているため11月の生産計画と原料樹脂の輸入計画を決定できないでいるところが多いようだ。

 こうした中で、供給余力のある韓国やタイのポリオレフィンメーカーの間では、引き合いが強い南米向けの商談に力を入れるところが増えている。最近の南米勢のオファー価格はCFRトン当たり1,200〜1,300ドルで、中国向けを大幅に上回っており、このため多くが積極的に余剰玉を南米に回す傾向にある。

 なお、現在のサプライヤ側の提示価格の多くは、LDPEが1,200ドル、L-LDPEとHDPEが1,120ドル、PPホモポリマーが1,160ドルとなっている。