2005年10月18日
PSの9月の出荷、5ヶ月振りに前年を上回る
国内の全需要分野が揃って前年超えに
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会が18日に集計したところによると、PS(ポリスチレン)の9月の出荷数量は7万8,969トンで、前年同月を5%上回った。4月に11%増を記録していらい5ヶ月振りの前年同月超えである。
 
 これは、国内向けが同じく5ヶ月振りに前年同月を上回って6%増となったことによるもの。電機・工業用、包装用、雑貨・産業用、FS用の全ての需要分野が前年同月を上回っている。中でも包装用が11%もの高い伸びを遂げている点が注目される。OPS向けが13%伸びたのが大きな支えとなった模様。前年割れが続いていた電機・工業用も、事務機器向けが引き続き着実な伸びを遂げたのに加えて薄型テレビ向けの需要が立ち上がってきたのが効いて4ヶ月振りにプラス成長に転じている。
 しかし輸出は20%減となり、この結果5ヶ月連続の前年割れとなった。依然として各社が契約先を日系の電機メーカー等の特定需要家に限定していることによる。
 
 一方の生産は7万348トンで、出荷とは逆に9%の縮小となった。定修による運休設備が前年より多かったのと、かねてからの減産を維持するところが多かったため。減産率は10%ていどで、定修による運休分も加えると平均稼率は80%ていどになったと見られている。この結果、月末在庫は前月より9,000トン減って8万9,404トンとなった。在庫率は適正規模とされる1.1ヶ月分となっている。