2005年10月20日
東ソー、VCMの10月の対中輸出価格も引き上げ
CFRトン660ドルで需要家各社の同意得る
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:東ソー

 VCM(塩ビモノマー)最大手の東ソーはこのほど、中国のPVC(塩ビ樹脂)メーカーなど需要家各社との間で同製品の10月分の輸出価格交渉をまとめた。決着価格はCFRトン当たり660ドルで、9月分に比べると同20ドル高い。

 これで同社によるVCMの中国向け輸出価格は、6月の同510ドルをボトムに4ヶ月連続で改善されたことになる。

 中国では、かねて運休していたカーバイド法設備が今年春先から夏場にかけて相次いで稼動を再開、このため東ソーなどサプライヤー各社は一時期、数量面でも価格面でも大幅な譲歩を迫られた。

 しかしその後は、電力不足など中国固有の阻害要因が顕在化してきたため再び多くの需要家が輸入依存度を強めつつあり、これに伴い東ソーなど輸出各社の希望価格が通る土壌が醸成され始めている。