2005年10月26日 |
東セロとプライムの取り引きが中断 |
プライムが旧値での逆ザヤ受注を断る |
【カテゴリー】:経営(原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:東セロ、プライムポリマー |
ポリオレフィンフィルムのトップメーカーの東セロがポリオレフィン大手のプライムポリマーから、従来の価格では樹脂の供給を継続できないとして21日以降の受注を断られていることが26日明らかになった。 プライムポリマーはこの理由について「今年第4・四半期の原料ナフサ価格は1キロリットル当たり4万5,000円以上に跳ね上がるのが必至で、これに伴い原燃料費その他のコストアップがポリオレフィン1キログラム当たり20〜25円となるのが避けられなくなっている。こうした中で事業を継続していくにはコストアップ分の樹脂価格への転嫁をユーザーの皆さんに容認していただくほかなく、受け入れてもらえない場合は出荷をお断りせざるを得ない」と説明している。同社では、今回の第6次値上げの打ち出し当初からこうした考えを需要家各社に伝えてきていたが、実際に受注の中断に踏み切ったのはこれが初めて。 これに対して東セロは「当社ではポリオレフィンの第4次と第5次の値上げ分の転嫁をコンバータ各社にやっと認めていただいたばかりのところ。そうしたなかで第6次の値上げを受け入れるとただちに採算割れに陥るので拒否する以外にない」と述べている。 しかしプライムポリマーにしてみれば、相手がいかに資本関係のある東セロといえども、逆ザヤ取り引きの継続は自らの存続を否定することになりかねず、また他の需要家との公平性の維持の観点からいってもこれはできない相談ということになりそう。 このままいくと、11月の第1週末にも東セロの手持ちの原料が底をつくことになる見通しだ。そうなると同社もまた企業存続の危機に見舞われるわけで、結局最終的には需要家であるコンバータ各社に再値上げの交渉の場を設けるよう要請していかざるを得ないのではないかと見られる。 |