2005年10月26日
石化各社、4Qのナフサ価格予想を上方修正
多くがキロリットル4万8,000円と想定
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:なし

 エチレンセンター各社は、今年10〜12月期のナフサ価格が当初の予想を大きく上回るのが必至との見方を固めている。当初は、1キロリットル当たり4万4,000〜4万5,000円と予想する向きがほとんであったが、現在では多くの企業の原料部門が同4万8,000円台に見方を改めている。
 
 これは、8月の国際市場における契約価格がそれまでのトン当たり400ドル台半ばから一気に500ドル台半ばに跳ね上がり、続く9月と10月も高値どまりとなっている点を睨んでのもの。センター会社の多くは、10〜12月期の輸入価格がトン当たり570ドル強に、そして為替が1ドル=115円になると予想している。ドル単位の価格も若干の上積みとなるが、それ以上に大きく影響するのは為替の円安への振れ幅の大きさということになる。
 
 現在の石化企業の多くは、同期のナフサ価格の高騰に対処するため各種誘導品の価格修正に懸命に取り組んでおり、当初予想していた同4万4,000〜4万5,000円見合いの製品価格への切り替えについて大方の需要家の同意を得つつある。しかしここにきて、ナフサ価格の上昇幅が当初の予想以上に大きくなることが必至となってきたため、再び何らかの対応策を考えていく必要が出てきている。