2005年11月01日
日本勢の10月のナフサ契約価格は若干下降
ただし、12月着時の円価格はさらに上昇見込み
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 エチレンセンター筋の調べによると、わが国の商社、石油精製企業、石油化学企業等が10月中に国際スポット市場で契約したナフサの価格の平均は、トン当たりC&F560ドルとなった模様。今年に入っての最高値となった9月の平均に比べると約4%の下降となる。6ヶ月振りの値下がりである。ただし、前年同月に対比すると20%弱高い。
 前月の平均を下回ったのは、原油のスポット価格が下がったため。WTIの10月の平均はバレル62.3セントで、前月の平均を5%下回っている。
 
 もっとも、ナフサの10月の契約分が日本に到着するのは11月中旬から12月中旬となるので、その時点での円単位の価格がいくらになるかは未定。最近は為替が円安に大きく振れる傾向にあるので、10月時点のドル単位の契約価格の下降分は円安で完全に相殺される可能性が強いというのがセンター各社に共通した見方となっている。最近の為替レートがそのまま続くと仮定した場合の12月のCIF価格は、9月の確定値をさらに大きく上回ってプレミアム分を含めると1キロリットル約4万8,000円になると予想する向きが石化業界には多い。