2001年09月14日
日本触媒の燃料電池、欧州で家庭用発電機に搭載
ジルコニア セラミックシート、本格出荷
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:日本触媒

 日本触媒が開発した燃料電池材料「ジルコニア セラミックシート」が欧州で開発された家庭用コージェネレーション発電機に搭載され、このほどドイツで売り出された。

 発電機を開発したのはスイスのザルツアー・ヘキシス(SH)社で、コンパクトな装置で都市ガス(天然ガス)を燃料に、発電(出力1KW)と給湯用ボイラーの両方が同時に得られるシステム。発電の際に生じる熱エネルギーを利用してボイラーを炊くためエネルギー効率が高く、一般家庭で簡単に使用できる。

 日本触媒が供給をはじめたジルコニア セラミックシートは、発電システムの心臓部に当たる電池材料で、CDのような薄い円盤状をしているが、これまでは面積の広いセラミックシートを量産化するのが難しいとされてきた。

 同社はこれを技術面で克服し寸法安定性のすぐれた製品を姫路製造所で量産中という。こうした家庭用発電機が市場に投入されるのは世界でも初めてだが、欧州での潜在需要は100万台と推定されている。SH社は寒冷地の家庭向けとして北米、カナダなどへも販路を拡大したい意向だという。