2005年11月10日
三菱化学の中間決算、石化部門が減益に
通期でもスプレッドの悪化で営業利益が縮小
【カテゴリー】:人事/決算(経営)
【関連企業・団体】:三菱ケミカルホールディングス

 三菱ケミカルホールディングスは10日、三菱化学と三菱ウェルファーマーの平成18年3月期の連結中間決算と三菱ケミカルホールディングスの連結通期予想を発表した。

 三菱化学も三菱ウェルファーマも中間期はともに増収・増益となった。しかし、三菱化学の連結決算のうち、売り上げ規模が最も大きい石油化学セグメントの業績は売上高が前年同期を14.3%上回って4,893億円となったものの、営業利益が32.9%減の157億円に縮小している点が特に目を引く。

 石化部門が減益となった要因について同社では、エチレンプラントの定修による運休規模が前年同期を大幅に上回ったことと、超安全運転に徹するための新しいシステムの採用にかなりの資金を投入したことで固定費が増加した点などを挙げている。

 また同部門は下期も厳しい国際市況環境が続くため減益が避けられない見通しという。このため、三菱ケミカルホ-ルディングスの通期の連結予想の中での同部門の営業利益は340億円で前期を42.0%下回るとの見通しになっている。原料価格の大幅な上昇で売買スプレッドの悪化が必至との判断による。

 なお、機能化学部門やヘルスケア部門の営業利益は、中間期の実績でも通期の予想でも順調な伸びとなっている。