2005年11月15日
東ソーのVCMの増設工事が完工
総設備能力はアジア最大の150万トンに
【カテゴリー】:経営(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:東ソー

 東ソーはかねて南陽事業所内でVCM(塩ビモノマー)の増設工事を進めていたがこのほど完工、15日に現地で完工式を開いた。

 今回完成したのは年産40万トン能力のプラント。基礎設計能力は同60万トンとなっている。建設所要資金は約10億円であった。

 この結果、同事業所内のVCMの総設備能力は同122万9,000トン(14万9,000トン含み)となった。四日市事業所の設備を合わせると同147万5,000トン(167万5,000トン)となる。アジア地域最大の規模である。

 今回の増強によって増産されるVCMは、中国・広州市に06年第4・四半期に年産22万トン能力のPVC(塩ビ樹脂)設備を完工する予定の「東曹(広州)化工有限公司」向けや、増設を計画中のフィリピンのPVC子会社「PRII」向け、さらには需要の拡大が必至の見通しのアジア地域の他のユーザー向けに全量を円滑に消化していける見込みという。

 今回の大型VCM設備の増設の完成によって、同社が南陽事業所でこれまで進めてきた「ビニル・イシシアネート・チェーン」の第2期増強プロジェクトは日本ポリウレタンのMDI設備の増強も含めてほぼ完了、あとはアニリンの増設と自家発電能力の拡充を残すのみとなった。