2005年11月18日
汎用樹脂の出荷の累計、PPだけが前年超えに
PEとPSは国内向けと輸出がともに低迷
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 汎用5樹脂の出荷の1〜10月の累計は、PPだけが前年同期の実績を上回り、他の4樹脂は全て前年同期割れとなった。4樹脂は、国内向けが全て前年同期を下回っている。
 
 PPの場合は、国内向けと輸出の両方が前年同期を上回っている点が注目される。国内向けは2.4%増で、これには、射出成形用に次いで出荷数量が多いフィルム用が3.8%増となったことが大きく寄与している。ただし射出成形用は雑貨用の不振が響いて1.9%減と低迷している。輸出は、7〜9月期に29.2%増を記録したのがきいて4.5%増となっている。
 
 他の4樹脂のうちLDPE、HDPE、PSの3樹脂はいずれも国内向けと輸出の両方が前年同期を下回っている。うち国内向けの落ち込みは、3樹脂とも最大消費品種が不振を続けていることによるもの。PPの場合とは逆にLDPEもHDPEのフィルム用がマイナス成長となっている点が目を引く。PSも包装用が低迷を続けている。
 PVCの国内向けの不振は硬質用の大幅減が主因。反面、輸出は中国向けが好調を維持しているため4.8%増となり、国内の落ち込みのかなりの部分をカバーしている。

 汎用5樹脂の出荷の1〜10月累計は別表の通り。

【関連ファイル】
汎用5樹脂の出荷の1〜10月計
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1132306370.xls