2005年11月24日
ポリオレフィンの中国向け価格が下降
内需の不振と加工企業等の資金不足が影響
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 複数の大手商社の情報によると、ポリオレフィンの中国向けの12月分の価格は軒並み11月分を下回ることが確実となってきた。
 
 先週半ばあたりから始まった各国のポリオレフィンメーカーやトレーダ各社の12月分のオファーに対して、中国の加工企業とディストリビュータが軒並み値下げを強く求めてきていることによるもの。米向けを中心とする雑貨や包装材などの輸出製品を除いて国内需要が全体に低調なことと、国内市場向け中心の加工企業とディストリビュータの多くが当面の資金難に陥っていることが影響しているという。
 
 直近の中国側のトン当たりの提示CFR価格は、L-LDPEとHDPEのフィルム用とPPのホモポリマーの延伸用と射出成形用がともに1,050ドル、HP-LDPEのフィルム用が1,100ドル--といったところ。11月分に比べるとHP-LDPEは50ドル安にとどまっているが、他の3品種はいずれも100ドル前後の値下げ要求となっている。
 
 これに対して、日本の商社や樹脂メーカーは11月並みのところの抑えたい考えだが、他のアジア地域のトレーダや樹脂メーカーの中には中国の買い控えの長期化にがまんできなくなって安値契約に走るところも出始めているという。