2005年11月28日
SMの対中輸出価格、12月は930ドル前後に
日本オキシラン等のオファーがほぼ通る
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 日本オキシランなどわが国のSM(スチレンモノマー)メーカーと中国の大手需要家各社との間で進められていた12月分の輸出価格の交渉が先週末に決着した。
 
 関係筋によると、決着価格はトン当たりCFR930ドル前後となったもよう。決済は平均30日後と見られる。
 11月の価格はほぼ1,000ドルであったので、12月は70ドル前後の値下がりということになる。もっとも、日本オキシランなどSMメーカーは、原料の一つのBZ(ベンゼン)の価格が10月以降各地で下降傾向をたどっている点を念頭において同930〜935ドルを提示して交渉に臨んでいたので、事実上“満額回答”を得たといえる。先週末のスポット価格とおおむね同じレベルとなっている。
 
 SMのアジア地域における需給バランスは、米国品の流入が完全にとまっていることが大きく作用してタイト化が進んでいる。ただし、中国の需要家の多くは従来の輸入SMの価格の上昇分を誘導品価格に転嫁しきれていないことを理由に当面の海外への発注量を懸命に圧縮しており、したがって日本勢の受注量もこのところ年初の予想を下回る状態が続いている。