2005年11月29日
10月の輸入ナフサ価格、22年ぶりの4万5,000円台
前月をさらに4,300円上回って4万5,126円に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:なし

 財務省が29日に集計した10月の輸入通関速報によると、同月のナフサの輸入価格の平均はキロリットル当たり4万5,126円となった。総輸入数量が265万1,251キロリットル、総輸入金額が1,196億4,111万7,000円となったことによる。
 
 月間平均単価が同4万5,000円台となったのは、1983年12月の同4万5,744円いらい22年ぶりのこと。前月に比較すると同4,341円(10.6%)、前年同月に対比すると1万2,392円(37.9%)高い。これを基準とする国産ナフサ価格は4万7,100円ということになる。
 
 わが国の石油化学企業の多くは、今年10〜12月期のナフサ価格を4万5,000円と予想して10月から11月にかけて各種の誘導品の価格を4万5,000円見合いのレベルまで引き上げてきた。しかし、ドル単位の価格が予想以上に高くなったのに加えて為替が大きく円安に振れたためいちはやく10月の段階で実際の円単位の価格が当初の予想を大きく上回る水準となった。続く11月の入着価格は円安の進行でもう一段高となる公算が強い。
 このため石化企業の間では、10〜12月期の国産ナフサの平均価格は同4万7,500〜4万8,000円になるとの見方が広がっている。
 
 なお、10月の総輸入数量は前月を21.5%、前年同月を11.2%それぞれ上回っている。トップは韓国品の40万9,415キロリットルで、以下はクウェートの39万7,122キロリットル、サウジアラビアの34万9,841キロリットルなどが続いている。