2005年12月15日
汎用樹脂の11月の国内向け出荷、揃って前年割れに
5ヵ月振りの現象、9〜10月の前倒し需要の反動か
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:石油化学工業協会

 ポリオレフィン3樹脂の11月の出荷数量はPPが前年同月を2%上回ったものの、LDPEは2%、HDPEは5%それぞれ前年同月を下回った。PPは5ヵ月連続の前年同月超えで、11月単月の史上最大規模となった。対するLDPEは4ヵ月振りの、またHDPEは2ヶ月続いてのそれぞれ前年同月割れとなっている。
 
 しかし国内向けは、3樹脂とも前年同月を下回っている。3樹脂揃っての前年同月割れは7月いらい5ヵ月振りとなる。同じ汎用樹脂のPSの国内向けも前年同月を下回っているので、11月は4樹脂全てがマイナス成長となったことになる。これも5ヵ月振りのこと。4樹脂全ての前年同月割れは、今年に入ってからは2月、6月、7月とこの11月の計4度を数える。
 
 うち11月の前年割れは、9月と10月の2ヵ月にわたって発生した値上げ前の前倒し需要の反動が出たせいと見られている。各樹脂とも最大消費分野の落ち込みが特に目立つ。
 
 一方の輸出は、LDPEが2%減と小幅の縮小にとどまっているが、HDPEは26%もの大幅減となっている。同樹脂はこれで16ヵ月連続で前年同月を下回った。PPは対照的に33%増となり、同樹脂の総出荷量の5ヵ月連続の前年同月超えに大きく寄与した。
 
 他方、3樹脂の生産量の前年同月比はLDPEが5%、HDPEが2%それぞれ減少したが、PPは逆に3%増えて11月単月での史上最大規模となっている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1134631341.tif