2005年12月15日
クラレ、環境対応型人工皮革「ティレニーナ」開発 市場展開へ
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:クラレ

 クラレは15日、環境にやさしく、天然皮革の風合いと人工皮革の機能性を合わせ持つ、次世代人工皮革「ティレニーナ(TIRRENINA)」を開発したため、06年6月から事業展開すると発表した。
 
 製造工程中に有機溶剤を使用しない革新的プロセスを導入し、有機溶剤などの排出量を大幅削減することに成功した。また新規開発した極細繊維と製造プロセスにより、従来の無溶剤型(水系)人工皮革に見られる風合いの硬さを克服した。天然皮革に近い質感・充実感、優美な外観をもつという。

 同社は次世代環境対応型人工皮革と位置づけ、グローバル展開する。今後もさらに繊維・不織布技術、仕上げ加工技術などを進化させ、くつ、カバン、スポーツ用品、衣料、インテリア、カーシートなど、日常生活の中で存在感のある新規素材として提供していく。

 素材の特徴は(1)立毛タイプ(銀すりヌバック、スエード、長毛)と銀付タイプをラインナップ(2)高密度繊維構造による天然皮革により近い質感、充実感を実現(3)バランスの取れた縦・横伸度(4)完全無溶剤タイプもラインナップする、などの点にあるとしている。

 販売開始は06年6月、販売価格は平方メートル当たり2,500 〜7,000円。初年度50万平方メートル、3年度300万平方メートルの販売を見込む。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1134637481.pdf