2005年12月19日
上海石油化学、PTA技術を開発
【カテゴリー】:海外(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:三井化学

(上海発=特約)
 シノペック子会社の上海石油化学はPTAの自社技術の開発に成功し、BP、Invista、三井化学、Eastman Chemical などの大手と並び技術保有者となった。中国で特許を申請中で、同社によれば、新開発の技術で80万トンから100万トン能力のPTAの生産が可能であり、これによりライセンスフィ(同社では23.5百万ドルとみている)が不要となるほか、国産設備を使うことにより、さらに17.3百万ドルの節約が可能としている。

 シノペックの他の子会社で、ポリエステル繊維メーカー最大手の儀征化繊(Yizheng Chemical Fibre Co.) が同技術を使い、江蘇省儀征市で100万トンのPTA建設を計画中で、2008年スタートを目指している。

 上海石化では将来的には国内のPTAメーカーへのライセンスも考えており、外国技術が独占していたPTA技術分野でライセンスフィの引き下げにもつながるとみられている。

 儀征化繊は現在、南京に2つのPTAプラント(325千トン、585千トン、計910千トン)をもっているが、PET(ボトル、繊維)能力は173万トンあり、原料が大量に不足状況にある。