2005年12月20日 |
タカラバイオ、新しい遺伝子治療技術をセルジェンテックと共同開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術(ファインケミカル) 【関連企業・団体】:タカラバイオ |
タカラバイオは20日、セルジェンテック社(麻生雅是社長)と、レトロネクチンを用いた脂肪細胞への遺伝子導入や自家移植用脂肪細胞の培養・調製に関する技術を共同開発することに合意したと発表した。 セルジェンテック社は、千葉大学大学院医学研究院・細胞治療学の齋藤康教授らの研究成果をもとに、皮下脂肪由来の脂肪細胞を利用した遺伝子治療技術の開発・事業化を目指す医薬品開発ベンチャー。齋藤教授らはヒトインスリン遺伝子をレトロウイルスベクターに組み込んで導入したマウス皮下脂肪細胞を、糖尿病発症マウスの皮下に移植し、糖尿病マウスの血糖値を一回の移植で約3カ月間有意に低下させることに成功しており、ヒト1型糖尿病患者を対象とした「インスリン補充療法」や難治性疾患の蛋白補充療法への応用の可能性が期待されている。 タカラバイオは、造血幹細胞などの血球系の細胞にレトロウイルスベクターを用いて、治療用遺伝子を高効率に導入できるレトロネクチン法に関して、世界各国での権利を保有している。レトロネクチン法を用いた遺伝子治療の臨床試験はこれまでに世界で39例行なわれており、治療予定を含め、患者総数は300名を超える予定。 共同開発では、両社が保有する相補的な技術群(セルジェンテック社:移植用脂肪細胞の培養・調製技術。当社:レトロネクチン法を始めとしたレトロウイルスベクターなどによる遺伝子導入技術及び遺伝子治療用細胞の調製技術)を組み合わせることにより、脂肪細胞を用いた遺伝子治療関連技術の開発を行うことにしている。 【セルジェンテック株式会社の概要】 ◇代表者 : 代表取締役 麻生 雅是 ◇本社所在地 : 東京都千代田区神田駿河台3-5 駿河台三五ビル2F ◇設立年月日 : 2003年10月20日 ◇資本金 : 66,250千円(2005年12月19日現在) ◇従業員数 : 12名(2005年12月19日現在) ◇事業内容 : (1)細胞・遺伝子融合型治療技術と医薬開発 ー自家移植用『遺伝子導入脂肪細胞』の開発と実用化 (2)Biofactor外用剤による難治性皮膚潰瘍治療薬の医薬品研究開発 (3)無凍結低温温度帯・過冷却研究用検体保存装置プロケプトの販売 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1135061005.doc |