2005年12月21日
「RING3」の実現に18年度52.5億円の予算が内定
石精・石化連携の生産性向上と環境負荷低減がスタート
【カテゴリー】:行政/団体(原料/樹脂/化成品、新製品/新技術)
【関連企業・団体】:経済産業省

 経済産業省が財務省に要求していた「RING3」の推進のための18年度の予算措置が20日、認められた。「石油精製高度機能融合技術開発補助費」として52億5,000万円の補助金の交付が認められたもので、これによって、石油精製企業と石油化学企業のかねてからの念願であった両者の連携によるコンビナート域内の生産性の向上と環境負荷の低減のための新技術開発とその実用化がいよいよスタートすることになった。
 
 同省が推進していこうとしている「石油精製高度機能融合技術開発」の具体的な開発テーマは(1)重質NGLを効率よくセパレートして石油化学原料と灯軽油を経済的に得る技術(2)C2とC4からプロピレンを高効率で製造する技術(3)水素を経済的に回収して有効していく技術--の3点。いずれも、単独企業単位では困難なコンビナート域内全体の国際競争力強化と環境負荷の低減に重要な役割を果たすと期待されているもの。
 
 同省では、これを「石油コンビナート高度統合運営技術研究組合(RING)」の第3次プロジェクトとして4年計画で推進していくことにしている。実行計画の詳細は年明けから煮詰められていくことになる。
 なお、RINGの第2次プロジェクト「石油精製等高度化技術開発」についても29億円の予算が認められた。