2005年12月21日
アジアのPHメーカー、来年上期に相次ぎ定修
日・韓・台で計7基が運休の見込み
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外)
【関連企業・団体】:なし

 フェノール(PH)メーカー大手の調べによると、アジア地域で多くのPHメーカーが来年上期に集中的に定修を実施することが確実となってきた。特に3〜4月集中度が高く、この期間はアジア全域で需給が一気に逼迫することになりそう。
 
 来年上期に定修を予定しているところは、台湾・CPCC(設備能力は年20万トン)、同・FCFC(同20万トン)、韓国・LGPC(同18万トン)、同・Kumho(同24万トン)、千葉フェノール(同20万トン)、三菱化学(同25万トン)、三井化学(大阪・同20万トン)--の計7社。短くて3週間、長いケースでは40日、平均30日強の期間の運休となる見通し。休止総設備能力は年ベースで147万トンとなる。
 うち台湾の2社と韓国の2社、そして千葉フェノールの計5社の定修は3〜4月に集中する見込みとなっている。折から米国でも3月にシェルが同22万5,000トン設備を、また4月にダウが同27万5,000トンプラントを定修のため運休する予定にある。
 PHのアジア地域における需給バランスは、韓国や台湾の新・増設プラントの相次ぐ立ち上がりによって今年下期以降これまでにないルーズな状態となっている。しかし06年上期、特に3〜4月は、アジア地域の需要がBPA向けを中心に引き続き着実に増えていく見通しもあり打って変わって超タイトバランスとなる公算が濃厚となってきているわけで、このためPH各社は少なくとも来年上期は定修前後に久方ぶりの高率操業を再開できることになりそう。