2005年12月26日
三菱化学、ソフトアルキルベンゼン事業から撤退
【カテゴリー】:経営(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三菱ガス化学

 三菱化学は26日、06年3月末を目途に四日市事業所(三重県四日市市)で稼動中のソフトアルキルベンゼン(SAB)年産4万5,000トン設備を停止し、同事業から撤退すると発表した。

 SABは、主に合成洗剤原料の界面活性剤用として使用されているが、界面活性剤を取り巻く事業環境は厳しく、世界的には供給過剰の状態にある。特に欧米ではSABのような陰イオン系の洗剤原料から、非イオン系の洗剤原料への転換が進展しており、日本でも同様の傾向から今後の需要回復は期待できない状況にある。

 また、昨今の原油高騰に伴う原料コスト上昇分の価格修正も、国内の供給過剰感から進捗せず、収益的に厳しい状況が続いている。これまでもコスト削減、合理化努力等に取り組んできたが、石化事業の選択と集中を進めるなか、これ以上の事業継続は困難と判断した。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1135568461.pdf