2005年12月27日
輸入ナフサ価格、11月はさらに上昇
83年12月以来の高値のKL4万6,139円に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:なし

 財務省が27日に集計した11月の輸入通関速報によると、同月におけるナフサの輸入通関平均単価はキロリットル当たり4万6,139円となった。総輸入数量が246万385キロリットル、総輸入金額が1,135億2,059万9,000円となったことによる。

 平均単価は、1983年12月の4万5,744円いらいの高値となった今年10月の4万5,126円をさらに1,013円(2.2%)上回り、過去21年での最高値の記録となった。

 続く12月の輸入価格は、10月から11月にかけてのドル単位の契約価格がスポット相場の軟化に伴って下降したので反落する見通しにある。ただしその幅は極めて小幅で、このため10〜12月期の平均輸入価格は前期の3万7,100円を大幅に上回って4万5,000円前後となると見る向きが石化業界の大勢を占めている。同期の国産ナフサ価格は石化企業の多くが当初に予想していた4万5,000円をさらに上回って4万7,000円台になるとの見方が一般的となっている。

 ポリオレフィンメーカーなど多くの誘導品メーカーは、需要家各社の強い抵抗にも11月末まで国産ナフサ4万5,000円見合いの製品価格の引き上げを実現している。しかし、このままいくと引き続き逆ザヤから脱却できないままのところが多くを占めることになりそう。