2006年01月11日
極東のPH大手が減産を強化
原料高に対応、市況維持に懸命
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(経営、海外)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社筋の調べによると、極東のPH(フェノール)大手が昨年末以降、減産を一段と強化しはじめた。

 これは、原料BZ(ベンゼン)とプロピレンの価格の上昇が当分の間続く見通しにあるため、PHの適正市況を維持していくには減産の強化によって需給のバランスをキープしていくほかないとの考えを固めたことによるもの。従来の減産率をさらに5%程度引き上げるところが多い。

 この結果、現在減産を継続中のところは韓国・東部石油化学、同・LGケミカル、台湾・FCFC、中国・燕山石油化学、同・高橋石油化学、三井化学グループ等。平均稼働率は80%を若干割り込んでいるものと見られる。

 最大の需要国である中国の需要は今年は再び活発になると予想する向きが多い。しかし実際にどうなるかは、1月29日から始まる旧正月の休暇明けにならないと見通しがはっきりせず、したがってこれら大手サプライヤーも、少なくとも多くが旧正月休暇明けまでは減産を維持していくとみられる。