2006年01月13日
クラレケミカル、消費電力を40%削減の窒素発生装置開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:クラレ

 クラレケミカル(本社:大阪市)は13日、空気から窒素と酸素を効率よく分離する、新タイプの分子篩(ふるい)炭(MSC=特殊機能性活性炭)を開発したと発表した。これを使って、サイズを40%コンパクト化した窒素発生装置<KURASEPクラセップ>RKNシリーズを6月から新発売する。
 
 これまで液体窒素を使用していたユーザーには、液体窒素のタンク・ボンベが不要で、より狭い敷地面積で窒素を発生させることが可能となる。

 また、同装置に業界初の省エネ・純度安定化システム<KURASEPクラセップ>iアイシステム(特許出願中)をアタッチすれば、消費電力が従来品より最大40%カットでき、窒素ガス流量の変動に伴う残存酸素濃度を安定化させることもできる。ボディの塗装には無溶剤の粉体塗料を使用し、環境にも配慮した。

 窒素発生装置の用途は、食品加工分野では食品の変質防止、機械・金属分野ではレーザー加工機の無酸化切断など、化学分野では樹脂の射出成型、製品の酸化防止と防爆防燃、また電子部品関係では実装用フロー・リフローはんだ付け、鉄鋼分野ではエアー遮断・吹練攪拌用などと多岐にわたるが、最近はプリント基板実装工程で鉛ハンダフリーを実現する装置として注目されている。新装置の販売価格は1台当たり数百万円〜1千万円。初年度5億円、3年度10億円の売上を見込んでいる。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1137140448.pdf