2006年01月16日
北京聚菱燕塑料、PP複合材設備を増強
自動車向け材料の能力を5割増
【カテゴリー】:経営(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三菱化学

 三菱化学55%、豊田通商5%、北京燕山石油化学40%の共同出資による自動車向けPP複合材(ポリプロピレン・コンパウンド)企業の「北京聚菱燕塑料有限公司」は、このほど北京市郊外の専用工場内に同材料の大型新ラインを増設し、試運転に入った。
 
 昨年秋に北京市郊外に新設した第2工場内に年産6,000トン能力の第2号機を設置したもので、所要資金は約1億円となった模様。この結果、北京聚菱燕の自動車向けPP複合材の総設備能力は第1工場の3ラインを合わせた合計5ライントータルで同18,000トンとなった。5割の増強が実現したことになる。
 
 今回の増設は、中国に進出しているトヨタなど日系自動車メーカー各社の生産活動の充実・強化に伴って拡大する同材料の数量・品質両面のニーズに機敏に対応していくことを目的としたもの。旧正月休暇が明ける2月6日から新ラインの本格操業を開始することになりそう。
 北京聚菱燕塑料の出資会社の一つの三菱化学は、自動車向けPPコンパウンド事業の国際展開を同社全体の強化・発展の重要戦略の一つとして位置づけ、様々な拡充策を実行に移しつつあるところ。海外における現在の同社グループの販売数量は米国、東南アジア、中国の3ブロック合計で年間約10万トンだが、同社ではこれをできるだけ早い時期に2倍の規模に拡大したい考え。