2006年01月18日 |
三菱ケミカルHD「テーラーメード医療」に意欲 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:三菱化学、三菱ケミカルホールディングス |
三菱ケミカルホールディングスは18日、グループの事業活動説明会を開いた。冨澤龍一社長が三菱化学の業績や施策について現状説明したあと、中山清常務執行役員が先の三菱化学ビーシーエル(MBC)、三菱化学ヤトロン(MKI)、三菱化学安全科学研究所(MSI)3社の統合の狙いと「テーラーメード医療」に向けたヘルスケアセグメントのビジョンを語った。 冨澤社長はホールディングスの運営について「化学品は市況が変動しやすいが、医薬品は安定している。両者のバランスをうまくとっていきたい」と語ったあと、三菱化学については「成長に向けた施策が順調に進んでいる」とした。 石化事業ではテレフタル酸で中国に60万トン、インドに80万トン、また鹿島ではポリプロ30万トン設備の建設など、強みを生かした展開を集中的に行なっていること。機能商品事業では、収益の牽引役を自動車と情報電子向けビジネスの2つに絞り、技術開発に注力していることなどを強調した。 自動車向けでは、ハイブリッド自動車用リチウムイオン電池が「08年には本格的に搭載されるという流れが見えてきた」と、将来の材料供給に期待を示した。 中山常務はヘルスケアセグメントの展開について「これからは医療もテーラーメイドの時代。医薬と診断の融合による、新しい価値を創造していく戦略が必要だ」との認識を示し、そのための取組みや道のりなどを紹介した。MBCなど3社の統合もこの流れに沿ったものだと説明。 また「三菱ウエルファーマと統合3社が将来一つになることはないか」との質問には、「3社は診断薬や臨床検査、安全性試験の各分野でそれぞれすでに多くの医療機関や医薬品メーカーと密接な関係をもっている。ウエルファーマは1医薬品メーカーに過ぎず、一つになることはありえない」と答えた。 |