2006年01月20日
極東のオレフィン市況がさらに上昇
タイト観の広がりに台・韓のトラブルが重なる
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 アジア地域でオレフィンのスポット価格が年明けとともに一段と上昇してきた。特に極東でのアップ率が高い。
 
 大手商社筋によると、今週明けのエチレンのCFR価格の平均は極東でトン(以下同)1,100〜1,150ドル、東南アジアで990〜1,020ドルとなっている。1ヶ月前に対比すると、極東では300〜330ドル、東南アジアでも160〜170ドルそれぞれ値上がりしている。極東の場合は、最近のボトムである昨年11月中・下旬に比べると360ドル前後の上昇となる。
 一方のプロピレンの価格は、極東も東南アジアも1,000〜1,050ドルで、1ヶ月前に比べると平均160ドル高となっている。ボトムの12月上旬に対しては180ドルがらみの上昇となっている。
 
 ここにきての高騰の要因としては、アジア地域全体にエチレンプラントの定修が春に集中する見通しとあって市場全体に先高観が強まっていた中で韓国と台湾の大型エチレンプラントが相次いで操業トラブルを起こして運休したため一気にタイト感が広がったことが挙げられる。各商社とも、極東の需要が中国の旧正月休暇明けから活発化する見通しなのでオレフィンの相場は引き続き強含みで推移すると判断している。