2006年01月20日
ソーダ工業会の「ガス拡散食塩電解」事業化研究、3月末完了
【カテゴリー】:行政/団体(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:日本ソーダ工業会

 日本ソーダ工業会が1993年から経産省やNEDOの助成を得て進めてきた「ガス拡散食塩電解技術」開発研究がこの3月終了し、ソーダ工業会の組織は13年ぶりに解散する。「30%以上の高い省エネ効果が期待できる」として注目されてきた技術で、今後は各企業が同技術を事業化にどう活用していくかがカギとなる。

 同工業会では山梨大学・古屋教授のガス拡散電極を実用化しようと、96年から活動してきた。その後経産省(当時は通産省)の補助金を得て93ー98年度「実用化研究」としてスタート、99ー02年度にはNEDOの助成金を得て新化学発展協会による「工業化研究」へと進み、さらに03-05年度は最終段階となる「事業化研究」へと発展した。

 事業化研究は工業化研究の継続研究として中規模電解槽による電極の耐久性評価、ペルメレック電極〓の電極製造設備による電極の改良等により、商業化プラントに導入するための課題を解決するという目的で、当初8社の会員会社とペルメレック電極社の共同研究でスタートした。その後、対象電極の変更もあり、研究期間を一年間延長するとともに、参加会社も1社増えて9社体制となった。

 この間、電極の性能向上もあり、電極製作および通電方法も絞られて既に200日を越えた運転日数で当初課題としていた電圧上昇等もなく、順調な運転を続けている。実用化研究以降、出願した特許権等は国内、国外を含めて100件にのぼるという。