2006年01月24日
クライオワンのガス貯槽 基準不適合は93基、経産省調べ
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体)
【関連企業・団体】:経済産業省

 経産省原子力安全・保安課は24日、クライオワン社からの報告で、同社及びその前身である旧日酸工業、旧ダイヤ冷機工業の3社がこれまでに製造・販売したすべての低温液化ガス貯槽5,162基について、耐震設計基準への適合性を調査した結果、93基に基準に不適合なものがあることが判明した、と発表した。
 
 93基のうち、特定設備検査規則の耐震設計基準に不適合なものは26基、一般高圧ガス保安規則の耐震設計基準に不適合なものは67基だった。
 
 原子力安全・保安院では、クライオワン社に対して、不適合93基への対応を確実に進めること、また、高圧ガス保安協会に対しては、同協会が検査を行なった貯槽の耐震設計の再計算作業を急ぐよう指示した。
 
 特定設備検査規則の耐震設計基準に不適合の26基については、暫定措置として、液化ガスを抜き取り、使用中止の措置をとる。恒久措置として、貯槽の脚部の交換等の改造により対応する。

 一般高圧ガス保安規則の耐震設計基準に不適合の67基については、前提となるガス種を現在実際に使用しているものに変更して再計算することにより、基準に適合することが確認できた23基については、都道府県の指導のもと計算書を再提出する。
 
 残りの44基については、充填量を規定量より少なく保つことにより、実質的に耐震強度を確保する緊急措置をとる。恒久措置としては、ベースプレートを加工し、基礎ボルトを追加するなどの耐震補強の安全措置により対応する。