2006年01月25日
東セロが各種フィルムの第4次値上げを表明
2月21日出荷分からキロ換算30円引き上げ
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:東セロ

 東セロは25日、同社が企業化しているPPフィルム、L-LDPEフィルム、蒸着フィルムの全品種を2月21日出荷分から厚み20ミクロン品1連当たり300円引き上げると発表した。キログラム当たり換算の上げ幅は30円となる。
 
 今回の値上げは、昨年10月出荷分から実施されたポリオレフィン各種のキログラム20円の引き上げ(第6次値上げ)に伴うコストアップと、重油や物流費さらには副資材等の高騰分を製品価格に転嫁しようというもの。同300円の引き上げのうち原料レジンのアップ分は200円、他の要素分は100円と説明している。
 同社に取っては今回がこの2年では4度目の値上げとなる。同社によると、レジンの値上げの1〜5次分については昨年11月1日に決着した第3次の製品値上げでカバーしたが、続く第6次で引き上げられた同20円分はこの4ヶ月間全面的に同社が負担するかたちとなっているので現在はどのフィルムも採算割れになっているという。
 
 同社が手掛けているこれらポリオレフィンフィルムの現在の需給バランスは、フィルムメーカーによる新増設が途絶えていることもあって全体に均衡が取れている模様。同社の稼働状況はOPPとCPPがともにフル稼働の状態にあり、L-LDPEフィルムも効率操業を続けていて需要期にはフル操業になる見通しという。
 コンバータの多くはまだ第3次値上げ分を製品価格に転嫁中。したがって説得は容易でないと見られるが、同社の場合もこのままいくと事業を継続していけなくなるので何としても全面決着を目指していくとしている。