2006年01月30日
ダイセル・ポリプラ、環状オレフィン・コポリマー「TOPAS」事業買収
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:ダイセル化学、ポリプラスチックス
「TOPAS」の工場

 ダイセル化学とポリプラスチックスの両社は30日、ドイツ・フランクフルト市に共同出資の新会社 Topas Advanced Polymers GmbH を設立し、セラニーズ社の100%子会社であるチコナ社から環状オレフィン・コポリマー(COC)の「TOPAS」(商標:トパス)事業を買収、06年1月1日から事業開始したと発表した。

 ダイセル化学グループは、チコナ社から従業員、生産および研究開発設備を含む全てのCOC事業を引き継いだ。

 「TOPAS」は、MMAやアクリルに匹敵する光学特性と、ポリカーボネート樹脂以上の高い耐熱性、さらに成形性や寸法安定性などにも優れた非結晶のエンジニアリング樹脂で、光学レンズ、光学フィルム、導光板などの光学部品用途をはじめ、医療機器、繊維分野など幅広い産業分野に向けて用途展開が期待されている。

医療・包装材料用途

 買収したプラントは年産3万トン規模。環状オレフィン・コポリマーの製造プラントとしては世界最大で、量産効果や一段法で重合可能な技術であることなど、コスト競争力にも自信を持っている。
 
 今後は、ダイセル化学の高分子材料技術と、ポリプラのマーケティング力・用途開発力が一体となり、高成長が見込まれる新しいタイプのエンプラ事業に挑む。2010年にはフル操業し、売上高100億円を見込む。

 なお、両社は同事業を強力にバックアップするため、ダイセル化学内に「トパス事業統括室」(室長に同社代表取締役専務執行役員 豆佐泰蔵氏、副室長にポリプラスチックス社長 神村安正氏)を設置した。

【Topas Advanced Polymers GmbH の概要】
(1)会社名:Topas Advanced Polymers GmbH
(2)所在地:Industriepark Hochst, 65926 Frankfurt am Main, Germany
(3)代 表 者: Gregor Bommel、林 仁志
(4)資本:300万ユーロ
(5)出資比率:ダイセル化学工業 55%、ポリプラスチックス 45%
(6)事業内容:環状オレフィン・コポリマーの生産・販売および研究
(7)URL: www.topas.com

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1138595465.doc