2006年01月30日
昨年4Qの国産ナフサ価格、4万7,300円に
輸入価格が急騰、83年4Qいらいの高水準
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況、実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 国産ナフサの昨年10〜12月期における価格(輸入ナフサの炉前価格も同じ)の平均はキロリットル当たり4万7,300円となることがほぼ確定した。
 
 これは、財務省が30日に05年12月の輸入通関速報を集計した結果、同期の輸入ナフサ価格の加重平均が同およそ4万5,300円となるのが明らかとなったことによるもの。前期(05年7〜9月期)の平均を同8,200円上回る。率にすると21.0%の上昇となる。前年同期に比較すると、同1万4,100円(42.5%)もの高騰となる。

 同省の速報によると、12月のナフサの輸入数量は240万1,429キロリットル、輸入金額は1,070億8,983万4,000円となり、この結果同月の輸入通関価格の平均は同4万4,594円となった。11月の平均価格を1,548円(3.4%)下回った。しかしこれに伴う10〜12月期の1キロリットル当たりの加重平均価格は、総輸入数量が751万3,065キロリットル、総輸入金額が3,402億5,974万円となったのに伴い同4万5,289円へと大幅なアップとなったもの。
 
 四半期単位の輸入価格が同4万5,000円超え(国産ナフサ価格は4万7,000円超え)となったのは83年第4・四半期の4万6,900円いらいのこと。
 わが国の石油化学企業の多くは、昨年第4・四半期入りの時点で同期の国産ナフサ価格を同4万5,000円と想定して、11月末までに主要誘導品の価格を4万5,000円見合いのレベルに引き上げている。しかし実際のナフサ価格が当初の予想を上回ることが確定したため多くの企業が業績を大きく圧迫されることになりそう。