2001年09月05日
9月のアジアのポリオレフィン価格はほぼステイ
中国が値上げ認めず、PPも小幅の振幅にとどまる
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 複数の大手商社によると、中国をはじめとしたアジア地域の9月のポリオレフィンの取り引き価格は8月とほぼ同じレベルにとどまる公算が濃厚となってきた。
 
 これは、多くの商社や同地域のポリオレフィンメーカーが8月20日以降に各国の大手ユーザーやトレーダとの間で進めてきた9月引き渡し分の商談が引き続き需要家主導のかたちでまとまってきていることによるもの。原料プロピレンのスポット相場が世界的に上昇傾向にあるPPの場合も極めて小幅の振幅で推移しそう。ホモポリマーの場合でCFRトン当たり520ドル前後となる見通し。HP-LDPEは同600~610ドル、HDPEとL-LDPEはともに同570~590ドルの間の動きになると見られている。
 
 アジア値域におけるポリオレフィンの価格が依然として低水準に張り付いているのは、中国の需要家がいずれもサプライヤー各社の値上げ要求を強くはねつけているため。中国の各ユーザーは、シンガポール、韓国、台湾、サウジアラビア--などの国々のポリオレフィンメーカーが今後も稼働率維持の政策を取り続けるのが必至と予想、価格交渉に強腰で臨んでいる。