2006年02月06日 |
旭化成ケミのオメガプロセスの試運転が順調 |
水島の定修明けの5月に本格操業開始目指す |
【カテゴリー】:新製品/新技術(原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:旭化成ケミカルズ |
旭化成ケミカルズはこのほど同社水島工場内にオレフィン系原料の接触分解装置「オメガプロセス」を建設し、試運転に入った。運転状況は極めて良好で、このため来月6日から始まる同工場内の年産44万3,000トン能力のエチレンプラントの定修時に同プラントとのつなぎ込み作業に入る予定。 今回完成した装置は、石油化学プラントや石油精製プラントから副生するC4ラフィネートとC5ラフィネートを原料に同社独自の触媒を使ってオレフィンを製造するというもの。従来からの熱分解法に比べて低温でしかもプロピレンを多く製造できることと、装置がコンパクトな点が大きな特徴。エチレン1に対してプロピレンが4の割合で生成される点が特に大きく注目されるところ。独立行政法人の新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)から、省エネ・環境対応型プロセスとしての優位性を認められて16年度のエネルギー使用合理化事業者支援事業の一つに選ばれている。 オレフィンの生産能力はプロピレンが年6万トン、エチレンが1.5万トン。同社では、既存のエチレンプラントの定修が完了して操業を再開する4月21日から同時に稼動を開始、5月から本格運転に入る考え。これによって、同社のプロピレンの自給化率の向上と同工場全体の競争力の強化の同時並行的な実現が図れることになる。 |