2006年02月09日
SM各社、中国向け価格の底上げへ
一部では1,100ドルへの値上げも実現
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 わが国のSMメーカーと大手商社は、中国の需要家各社に対してSMの2月中旬以降の引渡し分の価格を引き上げたい考えを伝えそれぞれ折衝を開始した。

 旧正月休暇前の価格はトン当たりCFR1,060〜1,090ドルであったが、これを40〜50ドル引き上げたいとするところが多い。これは、原料のひとつベンゼンの価格が原油のスポット相場の高騰に連動して続騰していることに対応してのもの。

 アジア地域では、多くのSMメーカーが3月以降2〜3ヵ月の間にプラントを運休して定修を実施する予定があってアジア地域全体の需給がこれまでになくタイトになる見通しである。このため市場には、SHELL/CNOOCが年産55万トンの大型新プラントを2月末に立ち上げても絶対量が不足すると判断する向きが多く、SM各社の今回の値上げ要求が中国の需要家に受け入れられる素地は十分あると見られている。