2006年02月16日
ソニーが塩ビ使用規制をさらに緩和
テクニカルスタンダード第5版で表明
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:ソニー、塩ビ工業・環境協会

 ソニーは、塩ビの使用規制を06年も一段と緩和することになった。これは、同社がこのほどホームページで公表した「部品・材料における環境管理物質管理規定(通称・テクニカルスタンダード)」の改訂第5版の中で明らかにしたもの。
 
 同社のテクニカルスタンダードは、塩ビ製品の全面的な使用禁止を前提に02年に第1版が作成された。しかしその後は塩ビを見直す空気が同社内全体に広がり、版を重ねる度に規制の度合いが弱まってきていた。第5版では規制のレベルを一段と引き下げるとともに適用除外のケースも拡大するに至っている。

 例えば、これまで「期限を定めて使用を禁止する」と規定した[レベル2]の対象に挙げられていた合計8つの塩ビ製品の用途うち、以下の5用途が今回「全廃を目指すが期限は定めない」とする[レベル3]に移行された。
(1)機器内外の絶縁保護用のコート、チューブ、キャリングベルト、スペーサー、ホルダ、ダクト、カバー
(2)コード付きコネクタを用いた部品、機内配線材
(3)接続コードのうちのUSBコード、ビデオコード、ACアダプタ2次コード、平型電線、多芯複合ケーブル
(4)ソニーが設計するハーネス、加工線材(同軸ケーブル、平型電線、二重被覆電線、シールド電線)
(5)電源コード(日本向け、電気用品安全法)

 こうした同社の塩ビ使用規制の緩和の動きについて塩ビ工業・環境協会では「塩ビに対するユーザーの認識が改善され始めたことを端的に表すもの」と分析、「今後はこうした動きがさらに広がっていくことを期待している」とコメントしている。