2006年02月20日
クウェート石油公社もナフサの割増金を引き上げ
今年4月からの1年分をトン当たり16.5ドルに
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 クウェート石油公社(KPC)とわが国の商社や石油・石油化学企業とがシンガポールで進めていた今年4月から向こう1年分のフルレンジナフサのプレミアム価格交渉が先週末に決着した。
 新たなプレミアム額はトン当たり16.5ドル。プラッツ・オイルグラムのアラビアンガルフコーストのFOB価格の中値(MOPA=MOPJマイナスフレート)に上乗せされる。
 
 KPCがわが国に輸出するナフサの最近の割増金の推移は、昨年4月から今年3月までの取引分(いわゆる4月起こし分)が同16ドル、昨年8月から今年7月までの8月起こし分が同12.5ドル、昨年12月から今年11月までの12月起こし分が同14.5ドル--となっている。したがって、今回の決着価格は1年前に比べて0.5ドル、直近の契約分に対して2ドルのアップということになる。 
 わが国の商社や石油・石油化学各社は上げ幅を極力圧縮するよう説得したが、KPCが原油のスポット相場が高止まりを続ける見通しにあること、ナフサの国際需給バランスが逼迫傾向にあること、さらにはアブダビが4月起こし分を1月起こし分より同2ドル高い同18ドルに引き上げたことなど客観情勢がKPC側に有利なかたちとなっている点を武器に同16.5ドルへの底上げを主張して譲らなかったため受け入れざるを得なかったもよう。