2006年02月21日 |
産総研、高輝度発光の新規ナノ粒子分散ガラス蛍光体を創出 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:経済産業省 |
独立行政法人・産業技術総合研究所はこのほど、ガラス材料技術グループ(グループ長、西井準治氏)が、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)ナノマテリアル・プロセス技術の中で、有害なカドミウムを使わない半導体ナノ粒子を水溶液法で作製したと発表した。 このナノ粒子は青色領域(ピーク波長 450-460ナノメートル)で高い発光効率(約30%)を示し、これをガラス中に分散させることで安定な蛍光を得た。 半導体ナノ粒子は、新規発光材料としてさまざまな分野への応用が期待されているが、人体に有害なカドミウムが含まれていることがネックになっていた。 今回は、さらに自己組織化法による薄膜形成技術を開発し、極限の高濃度(1リットル当たり0.01モル)にナノ粒子を分散させることに成功した。これにより輝度が飛躍的に増加し、同じ厚みに換算した場合、現行蛍光体に比べて30倍程度の輝度を示した。今後、ディスプレイや照明用の蛍光体としての応用が期待される。 技術の詳細は21日から23日まで東京ビッグサイトで開催中の「nano tech 2006」で発表している。 |