2006年02月24日
三菱化学、中国とのPTA価格交渉 成立せず
妥協点を見出せず2月の輸出は中断に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:三菱化学

 三菱化学と中国のポリエステル企業との間で進められていたPTAの2月の輸出価格交渉は、双方の主張のギャップが埋まらないままきており、物別れが必至の見通しとなってきた。

 三菱化学が1月比トン当たりCFR60ドル高の950ドルを打ち出したのに対して中国のポリエステル企業側が強く拒否し、次いで同社が妥協案として同910ドルを再提示したことにも同意の構えを見せていないという。

 中国側が妥結を拒否し続けているのは、ポリエステルメーカーの多くが原料PTAや製品に十分な在庫を保有しており、1月を上回る価格のPTAの輸入は当分の間必要としていないためではないかと見られている。

 一方、三菱化学は、原料PXの価格が続騰している中で、採算ラインを割り込んでの輸出はできないとしている。同社は、これまでも同様の事情から単月の船積みを見送った経験がある。