2006年02月27日
日本農産、一部飼料に基準違反、岡山工場 製造・出荷自粛
【カテゴリー】:環境/安全(経営)
【関連企業・団体】:日本農産工業

 日本農産工業(本社:横浜市)は、水島工場で製造した飼料の一部に、抗生物質(抗菌性飼料添加物)含有量が、飼料安全法の基準を超えるものが見つかった問題で27日、「今月12日以降に製造した飼料の中にも同様のものがあることが判明したため即日回収し、製造・出荷を自粛した」と発表した。
 
 同社は初め、2月25日付で「今年1月24日から2月11日までに同工場で製造した飼料の一部に、抗生物質の含有量が基準・規格を超え、違反しているものがあることが判明した」として対策の実施を発表した。

 しかし、引き続き調べたところ、2月12日以降に製造した飼料の中からも法定基準を超えるものがあることが、25日になって判明した。このため同日、直ちに製品の回収を決めるとともに、26日夜から製造・出荷を中止した。

 同社によると、該当飼料は「採卵ヒナ育成用」「ブロイラー用」「子豚用」の一部で、計量器の故障により適正量がチェックできなかった。基準値の1.4倍〜4.7倍の抗生物質が混入した。1月24日以降の抗生物質入り飼料生産量は約1,100トンという。
 
 該当飼料は、通常にわとりのヒナや子豚など、養鶏・養豚段階の若いうちに与える飼料で、食肉として製品出荷するまでに日数がある。また食肉として出荷する前にも7日〜10日の「休薬期間」を置くことになっているので「人体への影響は考えにくい」と同社では説明しているが、さらに鶏肉の分析など、安全確認に全力を挙げる。
 
ニュースリリース参照
○水島工場における一部飼料の製造・出荷の自粛について
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1141008862.tif

○飼料安全法の基準・規格に違反した件
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1141008862.tif