2001年09月03日
汎用樹脂の7月の対中輸出、LD以外は全て前年割れ
PVC、PS、HDが特に縮小、累計も多くが前年以下
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 汎用5樹脂(ポリオレフィン3樹脂とPSとPVC)の輸出のうち圧倒的多数を占める中国向け輸出(香港向けを含)の7月の通関数量は、LDPEを除いて軒並み前年同月の実績を下回った。中でもPVC、PS、HDPEの不振が目立つ。これに伴う1~7月の累計は、PP(ホモポリマートコポリマーの合計、以下同)とPVCは前年同期を上回っているが、他の3樹脂は依然としてマイナス成長から脱出できないでいる。
 
 7月の各樹脂の対中輸出実績は、LDPEが1万4,014トン(前年同月比106.5%)、HDPEが1万1,346トン(同85.4%)、PPが1万4,513トン(同96.6%)、PSが1万2,050トン(同82.9%)、PVCが4万6,803トン(同74.4%)--となっている。
 
 LDPEは3ヵ月振りで今年2回目の前年超えとなった。PPは3月いらい久しぶりの前年割れだが、これは、コポリマーが前月に続いて大幅(39%)な増加となったものの、ホモポリマーが2月以来のマイナス成長(12.8%減)となったことによるもの。HDPEは2ヵ月連続のマイナス。香港向けが半減したのが響いている。PSも2ヵ月連続の前年割れとなった。中国向けは49.7%もの増加となったが、香港向けが27.6%減ったのが強く影響している。PVCも同様に2ヵ月連続の減少で、縮小幅がこれまでになく大きい点が目を引く。
 
 こうした結果、1~7月の累計は、LDPEが8万4,667トン(前年同期比86.8%)、HDPEが7万7,602トン(同98.0%)、PPが11万7,401トン(同10.6%)、PSが9万3,318トン(同94.8%)、PVCが35万0,389トン(同104.3%)--となっている。PPのうちのホモポリマーは9.5%増、コポリマーは14.4%増である。PVCの前年超えには1月の54.7%増と5月の29.9%増が大きく寄与している。