2006年02月27日
アジアのエチレン相場 弱含み、極東スポット1,000ドル強に
【カテゴリー】:市況(海外)
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 アジア地域でエチレンのスポット相場が軟化してきた。特に極東地域で軟化の幅が大きい。極東では、日本をはじめ大型コンビナートが3月から相次いで定修に入るが、逆にスポット相場は下がっていることになる。

 商社筋によると、直近のアジアのエチレン相場は極東のCFR価格がトン当たり1,010〜1,030ドル、東南アジアのCFR価格は同1,050〜1,070ドル。1月下旬に比べると70〜90ドル、2月上旬に比較すると60ドル前後の値下がりとなる。

 原因については3つの点を挙げている。1つは中国におけるエチレン系誘導品の相場が弱含みとなっていること、2つ目は台湾・FPCの年産80万トンのVCM設備が定修に入ったこと、そして3つ目は日本や韓国のエチレンセンターの定修・運休時期が3月中旬以降となることがはっきりし、向こう2週間程度は当初警戒されていたようにタイトにならないことが明確になったことだという。ただ、あと1〜2週間すれば極東・東南アジアにタイト観が広がるのは必至と見られる。