2006年03月07日
旭化成 新中計「グローバル型事業拡大」柱に海外展開強化
2010年度目標 売上高18,000億円、営業利益1,500億円
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成

 旭化成は7日、2010年度を最終目標とする新中期経営計画「Growth Action-2010」を発表した。この3月末に現中計「ISHIN-05」が目標を達成して終了するため、さらに拡大と成長に向けた戦略を強化し、企業価値増大を目指す。
 
 蛭田史郎社長は「これまでの中計で“強い事業をより強く”とした目標が達成され、収益力、財務基盤が強化された。05年度決算では2年連続の過去最高更新となる見通しだ」などと説明、06年度からの新中期計画達成に強い意欲と自信を見せた。
 
 新中計では「グローバル型事業の拡大」と「国内型事業の高度化」を戦略の柱とし、2010年までの5年間で4,000億円の戦略投資を含めて、総額8,000億円という大きな投資を行う方針だ。2010年度までの計数目標は以下の通り。ROEは10%以上としている。
 
<連結売上高>
◇05年度見通し:15,000億円
◇08年度目標 :16,500億円
◇10年度目標 :18,000億円

<連結営業利益>
◇05年度見通し:1,050億円
◇08年度目標 :1,250億円
◇10年度目標 :1,500億円

<最終利益>
◇05年度見通し:590億円
◇08年度目標 :650億円
◇10年度目標 :800億円

 とくに今後は、国内経済の成熟化に伴い、グローバル型事業を重点的に強化・拡大していく方針だ。汎用分野では独自の技術を持つアクリロニトリル、SM、MMAなど。高機能系分野ではポリウレタン、エラストマー、水処理膜・システム事業、電池材料など。エレクトロニクス分野ではミックスドシグナルカスタムLSI、センサ・LSI複合製品などがこの領域に入る。
 
 さらにグローバル展開ができる新事業の創出にも力を入れる。事業会社間の連携によるシナジー効果に期待し、人事の“相互乗り入れ”を行う。2010年にはグローバル型事業の売上高比率を現在の55%から60%に、また売上高に占める海外売上高比率を現在の23%から全体の3分の1に高める。一方、住宅・建材、医薬事業は国内を中心に引き続き安定成長を目指す。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1141722192.doc